テープ起しの不思議

テープ起しが好きです。会話に耳を傾けながら、その時には全然気づかなかった文脈に気が付いたりする。で、自分の質問の的外れなことにへこんだりする。反省して、次に生かそうと思う。


集中して聞いて、キーボードを打たないと音が先に行ってしまう。でも意外と作業中には色々考える。例えば文脈とか。さっき喪失体験に関する語りの部分を起してるときに、前に行った南国ツアーの一場面を数年ぶりに思い出した。その映像の状況はなんとなく思い出せるのだけど、どこの国だったか、誰とだったか今思い出せない。

たぶんバスで移動する途中の食事休憩で、中米なんだな。たぶん。何が出たんだっけ同じ場所に植物園もあって、さらっと眺めた気がする。あ、これどこだっったのかな、懐かしいなと思ってる間に音が流れて作業は中断した。

ほんと、普段全然思い出さないことが思い浮かぶんだよね。それが楽しい。もちろん、語りの内容からの素直なイメージもあって、とても<悲しい>気持ちになるときもあるけれど、疑似体験だと分かっていれば大丈夫。


ひとの考えって無限なようでパターンがあって、でもやっぱりひとつに押し込めることはできなくて、とてもとても興味深い。